新築当時の建築費が不明の場合
お客様から中古物件の査定依頼をいただいた際に、一部の例外を除き弊社ではある程度決まった計算式に基づいて査定を行います。
(詳細は以前の記事をご確認ください)
計算式は以下のとおりです。
計算式
(建物取得価格×0.9)×定額法償却率×築年数=減価償却費
(建物取得価格×0.1)+(建物取得価格-減価償却費)=建物価格
建物価格の計算において最も重要になるのは建物取得価格、つまり新築当時の建築費です。
当時の建築請負契約書などが残っていれば建築費の記載があるため問題はありません
しかし、築年月の経過した物件では当時の書類が残っていない場合が多々あります。
その際に建物取得価格の算出に用いる基準が「建物建築当時の標準的な建築平米単価」です。
国土交通省が毎年発行している建築着工統計では、年度ごとに建築された建物の構造別延べ床面積の合計と建築費の合計が記載されています。
ここからその年の建築費の標準的な平米単価を算出することが可能です。
建物の登記簿謄本で築年数を確認することができるので、該当する年度の平米単価と建物の床面積から建物取得価格を概算します。
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?page=1&toukei=00600120&tstat=000001016965
(国土交通省:建築着工統計)
例)1984年築(昭和59年)
木造住宅
延床面積 110㎡
当時の木造住宅の標準的な建物建築費の平米単価は102,800円/㎡です。
そのため、建物取得価格(建築費)の概算は11,308,000円です。